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あえて言おう…ジブリって面白いか?[中編]

前回記事

 

中編では「となりのトトロ」〜「もののけ姫」までを紹介するぞ!

 

中編のテーマは「宮崎駿王国」

 

 

 

 

・思わず寝てしまった!!!

    となりのトトロ

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となりのトトロってびっくりするほどつまらない映画なんだよね。俺、子供の頃はトトロ大好きだったの。小トトロをメイちゃんが追いかけるシーンとか、傘持ったトトロが現れるシーンとか…でもこれ、よく考えりゃ、前半で言ったように、ストーリーが面白いわけじゃなくて、その場面が面白いんだよな。

面白い場面の連続で、まるで面白そうに見えるけど、ストーリーを見たらトトロって内容スッカスカですよ。

 

俺も最近見直したけど、ストーリーほとんど覚えてないもん。途中で何度か寝落ちしたし。

 

まぁ、いいんですよ、ジブリってそんなもんなんで、でも、このとなりのトトロの一番の問題点はそこにないんです。

 

思い返してください、となりのトトロの登場人物達を、お父さんは大学の非常勤講師で、研究に没頭している。さつきちゃんはしっかりしすぎてて小学生らしさがまったくないし、逆にメイちゃんは必要以上に天真爛漫で、そんな3人が緑あふれる、洋館チックな家で(日本の田舎なのにね)自然を満喫する。

 

ありえねえだろ。こんな家族いるわけないし、健康的すぎる。理想的すぎるんですよ。

つまり、となりのトトロって、宮崎駿の理想の世界なんですよね、ナウシカラピュタとヒットして、宮崎駿のエゴ、良いように言うと作家性を確立し始めた時期が多分ここら辺で、この時あたりから、宮崎駿は、みんなが見たいものと、自分が見たいものを混同し始めている気がする。

宮崎駿の狂気の王国の建国である。

 

 

・普通の女の子じゃ無理

    魔女の宅急便

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魔女の宅急便って、これまでと明らかに違う点は、主人公のキキが完全無欠の女の子じゃないところ、これまでのヒロイン達って、どこか人間離れした愛情や信念を持っていたけど、魔女の宅急便のキキは至って普通の女の子。

 

驚いたのは、キキが朝トイレに行くシーンや、物語の終盤で初潮を迎えたであろうところ。

そう言う生理的な部分ってこれまで絶対やろうとしてなかったんだけど、今回は徹頭徹尾キキを普通の女の子として描いている。

 

ただ、これじゃ物足りなかったんだろうなと思うことが1つ。

ラストのトンボ君救出シーンである。これは原作にない部分で、原作では、一旦里帰りするも、やっぱり街の人たちの事が忘れられないと街に戻ってきて終了(たしか…)

 

これは、場面的スペクタクル主事者である宮崎駿が我慢できなかったんだろうね。

これは俺の憶測だが、方向転換して完全無欠の女の子じゃなく、普通の女の子の普通の話を書こうとしたんだろうけど、やっぱり普通の話じゃ宮崎駿は満足できず、もしくは話が作れなかったんじゃないかな?

 

魔女の宅急便宮崎駿が己の作家性を封印して作ろうとしたけど、やっぱり無理でしたと言う映画だと思います。

 

宮崎駿のプライベートフィルム     紅の豚

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紅の豚ジブリの中でも大好きな映画だ。

まず、主人公の豚は完璧に宮崎駿だ。

肖像画でよく自分のことを豚として描くからね。

そんな豚が、宮崎駿の大好きな飛行艇にのって、宮崎駿の大好きな快活な女の子に愛されると言う、自らの欲望に忠実に作った映画だ。

 

これは、世間と迎合しようとして失敗した魔女の宅急便とは真逆だ。

 

小難しい説教くさい話はないし、ただ、ひたすらに好きな事をぶち込んだ映画で、正にプライベートフィルムと呼んでも差し支えないでしょう。この映画は大好きなので、特に言うことはない。

 

俺はこの映画が大好きなのだが、この個人的な映画ですらヒットするあたりがジブリの凄いところだ。

 

・大げさなテーマをかざしたはいいものの…もののけ姫

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もののけ姫はとても魅力的な映画であることは間違いない。

まつろわぬ民(大和王朝誕生の際、朝廷に従わなかった者たち)である蝦夷の一族である「アシタカ」を主人におき、ハンセン病の人達がいる「タタラ場」、タタラ場のせいで居場所をなくして行く「物の怪」

こう言うキャラクター達はオタク気質の宮崎駿とマッチしててとても面白い。

本人もめちゃくちゃ楽しんでやってそう。

ある意味、紅の豚とは別の意味で好き勝手やっている作品。

 

 

「人と自然の共生」それが理想的ではあるが、それぞれが生きる為には戦うしかない。

戦いを止める為、奔走する、人と自然の間に位置する「アシタカ」と「サン」

 

結果どうなるかと言うと、シシガミが怒って全部無茶苦茶にして、それぞれがそれぞれの場所に帰って行く。

 

何一つとして問題は解決されていない。

米良さんの歌でなんとなくいい映画だった感じがするけれど、おいおい、ちょっと待ってくれよと言いたくなる。

 

せめて、何かしらの答えをくれよ。

 

とは言うものの、やっぱり、自然描写は息を飲むほど美しい。

 

 あと、この作品から大物有名人を声優に使うようになったね。

 

この映画は結局、興行収入100億円を超える大ヒットしたけど、結局、魅力的な設定やキャラクターを揃えたけど、それを上手く組み合わせきれていないので、どっちらけた印象がする映画だった。

 

 

 

中編いかがでしたでしょうか?

次でようやく最終回です。

好き勝手やっている宮崎駿ですが、後半のテーマは暴走電車ストッパブル宮崎駿です。

 

お楽しみに!