ミッション8ミニッツなどで有名なデヴィッドボーイの実子ダンカン・ジョーンズの長編初監督作品です。
月でクリーンエネルギーを見つけたルナ産業は人を月に送り資源を採掘していた。
主人公のサムは月でたった1人、エネルギー資源の採掘を行なっていた。契約は3年。
その3年ももう少しで終わろうとしていた時に、サムは事故に遭い気を失う。
目が覚めた時に、サムは自分と瓜二つの男と出会うこととなる…
要は、クローンモノなんですわ、これ、
人を1人送るよりも、クローンに働かせていた方が都合がいいから、クローンに働かせていたんですわ。
で、クローンの耐用年数が3年なので、契約は3年と言って、3年が経った時上手い具合に処理するわけですね。
本当は出会うはずのないクローン同士が出会ってしまって、さあ大変と言うお話。
・俺たちは人間だ
記憶は元の人間からアップロードされてるから、奥さんや娘との記憶を持ってて、地球に帰って2人に会いたくて仕方ないんすよね。
この映画、クローン2人がお互いの存在をかけて殺しあうとか、サポートロボットのガーディがスゲー悪いヤツとか予想してたんですけど、見事に裏切られました。
全員めちゃいいヤツ。
クローン2人は地球に行く方法を見つけるんだけど、「お前の方が地球に行くべきだ」と言って譲り合うし、ガーディは不穏な雰囲気醸し出しておいて、「私の仕事はあなたを守ること」とか泣かせること言って、クローンを庇うシーンとか結構グッときた。
見てて一番きつかったシーンが、月での任務が3年間経過し、死にかけているサムが地球と交信を取るシーン。
妻は死んでし、娘は大きくなっていた、そしてオリジナルの自分は地球にいる…
「俺は一体何者なんだ」と打ちひしがれる姿は見ていてキツかった。
だからこそ、最後の「俺たちは人間だ」と言うシーンは見ていて胸が熱くなった。
・大どんでん返しとかじゃない良さ
この映画を知ったのは、大どんでん返しがある映画特集に載ってたからなんだけど、この映画のよかったところって、どんでん返しとかじゃなくて、自らをクローンと知った上で、アイデンティティを勝ち取ろうともがくクローン2人のヒューマンドラマなんだよね。
あと、映像が良い意味でちゃっちくて70.80年代のSF映画見たいでよかったです。