2016年に上映された、人気小説を映画化した作品だ。
主人公(織田裕二)はテレビの放映作家。
楽しい、笑える事を探す日々。そんな主人公に妻(吉田羊)と子供は少し呆れ気味…
家族に囲まれ、仕事も充実している幸せな日々。しかし、そんなある日、すい臓がんを宣告される。
愛する妻と息子が自分が死んだ後も笑って過ごすにはどうすればいいのか…?
余命宣告された主人公が考えたことは、自分が死ぬ前に自分の妻の再婚相手を探すことだった!
・ドラマ版が非常に素晴らしい
これ、数年前にドラマやってたんですよ。
このドラマがとっっても良かった。
俺、少し泣きかけてしまいましたよ。
ウッチャンの愚直で不器用なんだけど、一生懸命妻を思う気持ちに心打たれた。
これもう一回見たいんだけど、DVDのレンタルしてないんだよね。
なら、もう、買っちゃおうかなぁ〜とか思って、amazonでDVD見つけたんだけど、1万円もするんだぜ!!!
見たいけど、おいそれと見れへん。
なら映画版あるやんかと、アマプラで偶然見つけたので見ることにしてみた。
が、なーんか、乗り切れなかった。
見てる途中ずっと違和感がつきまとった。
だって、おかしいもん。
自分が死ぬから妻の再婚相手を見つけるなんてどだい無理な話ですわ。
そもそもが無理な話なので、織田裕二にいまいち共感できない。
それどころか怒りすら感じる。妻の再婚相手を見つけるなんて、あまりにも独善的過ぎて奥さんの事、周りのことまったく考えてない。
本当に愛しているなら、妻の再婚相手を見つけるんじゃなくて、死ぬまで一緒にいてくれと奥さんに泣きつくんじゃないのかな?
少なくとも俺ならそうする。
吉田羊が途中「そうやって、私を振り回して!」と怒るけどごもっともだ。
吉田羊はもっと怒っていいぞ。
とにかく、織田裕二に共感できないから一挙一投足に首を傾げてしまう。
ちょっとサイコな人なのかな?とすら思った。
でも、全部ダメダメ!って訳ではない!
場面場面で見たら結構笑えたり、少し感動するシーンもあった。
(土手で息子と話すシーンは泣けた。親子ものに俺は弱い)
でもそれは、場面場面であって、一貫してみるとやっぱり俺は納得できへんのや。
あと、原田泰造!!!
龍馬伝の時からこの人凄く演技うまいな〜って思ってたけど、改めて見たらやっぱりスっごく華がある俳優さんですな。
曲がったことは大嫌い!ハ〜ラ〜ダ泰造です!!!
なーんて言ってた頃にはまったく考えられない飛躍ぶりだ。
ネプチューンも様変わりしたもんだ。
1人は司会者として花開き、1人は俳優として花開き、1人は頭のおかしいおじさんなんだからな。
話が脱線しましたね。
さて、そこそこ今回は評価低めなんですけど、それは俺が先にドラマ版見てたからってところが大きいと思うんですよ。
・ウッチャンがはまり役過ぎた。
上で挙げた、ストーリーがどだい無理な話と言う点なんだけど、ドラマ版では全然違和感を感じなかった。
映画版の主人公一家って完璧すぎるんだよな。
織田裕二はやっぱり歳をとってもイケメンだし、仕事はバリバリ出来そう。妻の再婚相手を探すのも自らのナルシズムによるもんなんじゃねーの?とすら少し思える。
いや、でも、やっぱり、すっごく演技上手いし、感動させられたんだけど、そう思うのは俺のひねくれた性格によるところが大きい。
あと、吉田羊は本当に綺麗で、織田裕二が再婚相手探さなくてもすぐいい相手が見つかりそう。
息子は息子で出来過ぎた息子すぎる。小学生とは思えないくらいの早熟っぷりで、聞き分け良すぎ。
俺は自分が育った家庭環境によるところ大きいのだろうけど、家庭と言うのはほとんど常に問題があり、正に戦場のようなものだと思っているので、こんな完璧な家庭を見ると、んなことあるかい!!!と思ってしまう。
一方、ドラマ版。
ウッチャンは温和で少し抜けてて、仕事は少し出来なさそう…だけど仕事熱心で…
愚直で優しくて間抜けで愛すべきキャラクターだ。精一杯、奥さんを愛している。
木村多江もいい奥さんなんだけど、幸が薄そうで、ウッチャンが「死んだあと、妻は大丈夫だろうか?」と思うに足る線の細さがあった。
きっと、そんなウッチャンが演じたから、見てても「あー、もう、ほんと、不器用なんだからな〜…でも精一杯なんだな」と応援したくなるのだ。
きっと、それは笑いに人生の大半を捧げてきたウッチャンとウッチャンの人柄が見事に役柄に合致して、奇跡的に素晴らしい作品になったのだろう。
ウッチャンが演じたからこそ、違和感を感じなかったんだろう。
あと、槇原敬之が歌う「5minute」と言う主題歌がとても良かった。
・とは言うものの良かった
色々書いたけど、やっぱり、ダメだな!と思う大きな理由は俺がドラマのファンだからだろう。
ストーリーは突飛だけど面白いしね。
きっと初見で見た人は十分楽しめると思います。
今ならアマプラで見れますよ。是非。