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fallout4 息子よ地獄で会おう(ネタバレ感想)

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最近、狂ったようにfallout4と言うゲームをやっています。嫌、やっていました。

 

falloutシリーズとは、各戦争後の世界を自由に歩き回り、北斗の拳に出てくるような狼藉者達と死闘を繰り広げるもよし、自分が聖帝サウザーよろしく、市井のの人々を嬲り倒すもよしと高い自由度と完成された世界観が売りの大人気ゲームシリーズです。

 

俺は大学の頃、fallout3にどハマりし、寝食も忘れ、各戦争後の世界を練り歩いたものでした。

 

その続編である4は2015年に発売されていたのですが、買ったらどーせまた寝食を忘れどハマりするのが目に見えていたので、敢えてスルーし、現実世界で恋に仕事に大忙しな毎日を過ごしていたのでした。

そして、今年の2月、私もアラサーといっても差し支えのない年齢となり、fallout4を買って寝食を忘れるほど自制の効かないハマり方はしないだろうと思い、購入を決意しました。

結果寝食を忘れこの数ヶ月プレイしておりました。

 

今作の一番のウリは何と言っても建築システムと重厚なストーリーでしょう。

 

建築システムとしてマイクラよろしく街を作れるモードが新たに搭載されました。

 

ストーリーは妻を殺され、息子を誘拐された挙句コールドスリープで眠らされていた主人公が息子を探すためたびに出ると言うものでした。

 

私はそのどちらも放棄し、ひたすら、ドッグミートくんと共に荒野を散歩して、ジャンク品を漁りまくり、レイダーと呼ばれる無法者達と銃撃戦を繰り広げ、たまに人助けをする、まるで世紀末版の「ぼくのなつやすみ」のようなプレイをしておりました。超楽しかったです。

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ドッグミートくん。超可愛い

 

プレイ時間も30時間を超えたあたりで、そろそろ息子を探しにいくか、と思い立ち、メインストーリーを進めることにしました。これが罠でした。

 

ストーリーを進めていくとどうやら息子はインスティチュートと言うサイボーグを使って世界征服を企む悪の組織に連れ去られているとのことでした。

 

ちなみに、物語の中盤に、妻を殺し、息子を誘拐した張本人の「ケロッグ」と言う男と戦うのですが、このイベントが激アツでした。

ケロッグはいいキャラだったよホントに

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ハゲの殺し屋ケロッグ。彼のバックボーンを主人公が追体験すると言うイベントで、彼がただの残虐な殺し屋ではなく、ニヒリストであり、同時に彼もまたこの狂った世界に全てを奪われた人間であることがわかります。

 

そして、物語の終盤、遂に主人公はインスティチュートの本拠地に潜入します。

そこで出会ったのはよくわかんねえ、老人。おめえ誰だよ!!!と思って話を聴くと、なんと彼は主人公が探し求めていた息子その人なのでした。

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息子くんこと、ショーン翁。ちなみに主人公のキャラデザにより、顔が変わる。主人公にめちゃ似た顔しとる。この画像は拾い物ですが。

 

なんと、主人公が冷凍保存されたから60年経っていたのでした。その間、息子は誘拐された後にインスティチュートで英才教育を受け、今ではインスティチュートの親玉になっていたのでした。

 

彼は言います。「インスティチュートの目標は完全なる人間の作成。サイボーグ達は最終的に人類に取って代わる存在になるのだと、それこそが人類の保存のための唯一の方法である」と。

 

こんな世迷い言、マッドサイエンティストのエゴです。支離滅裂です。いかれています。

でも、彼は、俺(主人公)にとって唯一の肉親であり、生存理由です。

 

主人公はここで決断を迫られます。

インスティチュートについて、人類の保存のため、世界を息子と共に征服するのか、はたまた、各戦争後の唯一の軍事的組織BOSの一員となってインスティチュートを抹殺するのか、はたまた、ミニッツマンと言う自警団の一員となってインスティチュートを抹殺するのか、またレイルロードと言うおかしなロボット愛護集団の一員となってインスティチュートを抹殺するのか…

 

4択でエンディングは変わります。

 

俺は悩みました。俺は産まれながらの八方美人タイプで全勢力と何夜間や友好関係を築いていたし、なんやかんや4つの勢力ともみんないい奴ばかりなのです。

和平はないのかと俺は攻略サイトを見ましたが、どのエンディングも最終的にはどこかの勢力を潰さなくてはなりません。

 

ルワンダの虐殺、ホロコーストアッティラのローマ遠征、イスラム国…etcetcと現実世界は、その些細なイデオロギーや人種の違いにより人殺しやえげつない行為が行われているのに、ゲームの中でまで争わなければならないとは夢も希望もありません。

 

ふと、頭にゲームの冒頭のセリフが蘇ります。

「人は過ちを繰り返す」

 

どこの勢力に与するか悩んでいた折、ショーンの真意を聞きました。

彼はガンを患っておりました。それも末期ガン。もう幾ばくもない命だったのです。そんな折にショーンは思ったそうです。

「実の親に会いたい。果たして父さんはぼくのことを探してくれるのか?」と…そして、彼は俺(主人公)をコールドスリープから目覚めさせたのだそうです。

ショーンは皆の前で宣言します。

「私の死後、彼(主人公)をリーダーと推薦する」と…その時、俺の気持ちは決まりました。

 

俺に息子はいません。結婚すらしていません。彼女すらいません。でも、もしも、もしも、息子がいて、彼が俺を愛していて、俺に愛して欲しくて、最後の時まで一緒に居たいと言われたら…

彼の行動はお世辞にも正しいとは言えません。しかし、彼が生きている間は彼のために俺も生きよう。そして、彼の亡き後、俺が誰も争わなくてもいい世界を作ればいいと、インスティチュートを俺が平和のために導いていけばいいと!!!

 

息子の為、悪魔となることを決めました。

レイルロードのアジトに乗り込んだ俺は、気のいい彼らを皆殺しにしました。

ディーコン…君とは冒険を共にしたね…デズデモーナ…君は少し頼りなかったけど立派なリーダーだったね…グローリー…君は安心して背中を預けられる強い戦士だったね…

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レイルロードの面々。キャラが立ってて面白くていい奴らだった。

 

せめて苦しまないように、ヘッドショットで瞬殺しました。

 

そして、その後、BOSの基地に乗り込み、BOSの気高き戦士達を文字通りジェノサイドしました。彼らにもよくしてもらったもんです。

BOSの戦士、パラディンダンスは気のいい男でした。見ず知らずの俺に優しくしてくれ、時には兄貴分として導いてくれました。

しかして、彼らも戦士、一切の情も見せず、俺を殺しにかかってきました。

俺は、それを一人、また一人と撃ち殺し、最終的には大爆発を起こし、根絶やしにしました。

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パラディンダンス兄貴。出会った時、その強さに俺はこの人に着いていくと決めた漢の中の漢です。

 

 

気がかりなのは俺の事を慕ってくれていたBOS従者の少年少女達です。彼らはまだ子供でした。彼らも死んで死んでしまったのだろうか?生きていたとしても、指導者を失った少年たちにこの世界はあまりにも残酷です。明るい未来はないでしょう。

 

感傷に浸ることすら俺には許されません。

こんなことは最初からわかっていたはずです、悪魔になると決めたのですから、最後まで悪魔として、マシーンのように彼らをあの世に送りました。

 

全てが終わり、インスティチュートのアジトに戻った時、ショーンは息をひきとる寸前でした。彼は最後にこう言います。

「父さんは僕の夢を叶えてくれたんだ。ありがとう父さん」

彼は安らかに旅立ちました。

 

俺と息子は決して正しい道を歩んだとは言えません。世界において、暴力により他者を排除するのは最も下劣な行為です。

しかし、そんなことはわかっていても止められませんでした。それこそが愛なのです。

息子よ、いつの日か地獄で会おう。

私はそう呟き、彼の亡き後、インスティチュートの舵取りを始めるのでした…

 

 

と、こんな風にめちゃくちゃ没入しておりました。

 

今作はこのメインストーリーが賛否両論でして、というのも、主人公の匿名性により、没入感を得ていたのに、主人公のキャラ付けが妙にきっちりしていたため、ロールプレイングの幅をぐっと狭めたからなのです。

 

俺もそこは非常に気になりました。

序盤でドッグミートくんと旅していた時、

「はぁ〜息子のこと探さずにわしゃ何やっとるんかの〜」と呟いたのも1度や2度ではありません。

しかし、メインストーリーはそこらの大作RPGに引けを取らない出来であり、またそのテーマはデカルトやカントの思想を下敷きにしており、とても重厚で楽しめるものでした。

 

息子を失った悲しみを胸に抱きながら、荒野を歩いておりましたが、しばらくドッグミートくんとまたスカベンジャーとしてのハッピーライフに没頭しています。

 

息子の死後、プレイも100時間を超えてきたところで遂にやることがなくなりかけており(あるにはあるが意欲がわかない)遂にDLCに手を出したところです!!!

 

待ってろよ!!!ヌカワールド!!!

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(プレイ10時間くらいの時に撮った写真。ヒロインのパイパー姉貴の妹に膝をぶっ壊されているところです。)