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誠実さには勝てない【バチェロレッテ 1〜4話感想】

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バチェラーシリーズが大好きでこれまでのシリーズは全て見ている。

今回は男女逆転のバチェロレッテとあって、どんなものだろうか?と最初は思っていたが、これまでのシリーズと遜色なく、いや、これまでのシリーズの中で一番好きだったかもしれない。

 

まず、なにが良いかと言うと、人数がこれまでよりも少なく17人スタートである。

この為、最初からキャラ立ちしている人達の名前を覚えやすく、一人一人に感情移入しやすい。

更に今回は男達が集められたが故に起こる事件が面白すぎる。男はプライドが高い生き物で常に格付けし合っているようなところがある。

だからこそ、コイツには負けたくない、俺は勝っているんだぞ。と敵意や嫉妬剥き出しで喧嘩し合うヒリヒリさはバチェラー以上である。

尚且つ、そんなプライドとスペックが高い彼らもハイスペック女子のバチェロレッテ福田萌子さんの知性と美貌の前にタジタジになるのがまた面白い。

 

バチェロレッテの福田萌子さんのキャラが本当に良い。

176センチ、スタイル抜群、美人、聡明、芯の通った強さもありつつ、大笑いしたり子供みたいなところもある。

頭いいから男達の下心とか、矛盾とか、薄っぺらい男を見抜く力が半端じゃない。

『福田さんって〇〇ですごい素敵だよね』

みたいに口説こうものなら

『え、でも〇〇って〇〇だよね?』

とパンと切られてしまう。

 

このハイスペック女子vsハイスペック男子達の恋愛強者同士の戦いに心躍らせることになるのだろうなと想像していたら、エピソード4で思わぬ方向に進んでいった。

 

【杉田陽平さん】

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参加者の1人杉田陽平さんは画家をされている。

この宣材写真を見た時、なんだかいけすかないアートかぶれの男なのかな?と思っていたが全くそんな事なかった。

福田さんとの初対面の際は書いてきた福田さんの絵を彼女に見せる。絵の中の彼女はモノクロである。『この旅であなたのことを知っていってこの絵に色をつけたい』と告げる彼はとても素敵だった…がしかし、回が進むととてもピュアで涙脆く、それでいて少し頼りない部分が見えて来る。

例えば、最初のカクテルパーティでは福田さんに話しかけれず、ポロポロと涙をこぼしてしまうのである。

おい!とツッコミたくなる初登場であったが、その後もみんながマリンスポーツをしている中、ブランコ漕いでたり、海辺の花を摘んでいたりとなんだか男らしくない。みんなで筋トレする際には膝ガクガクになってたし。

周りの男達も『杉ちゃんはないっしょww』みたいな少し舐めた感じである。

しかし、彼が大化けした。いや、正確には彼は全く変わっていない。

 

 

事件が起こったのはエピソード4、台湾でのデートである。福田さんに選ばれた杉ちゃんは福田さんを頑張ってエスコートしてデートを進めようとするが、福田さんは子供っぽく杉ちゃんのエスコートを躱してウフフと笑う。

 

その光景を見ていた時、なんだか、2人がとてもいい感じだなーと思ったのだ。

上述した様に、福田さんはしっかりと自分の考えを持った女性で、言い換えれば強気っちゃ強気である。自信満々のハイスペック男子達とバチバチにやっているよりもちょっと尻に敷けるくらいの杉ちゃんと一緒にいた方が楽なのかもなーと思った。杉ちゃんスゲー優しそうだし。

事実、1人だけ『ちゃん』呼びだし。

 

それでね、杉ちゃんのデートコースってのがとっても素敵だったのよ。

 

杉ちゃんが選んだデートコースは『灯篭飛ばし』台湾名物でべただなーとか思ったけど、ここで杉ちゃんのセンスが良い意味で爆発する。

 

灯篭飛ばしは灯篭に願い事を書いて空に飛ばすのだが、杉ちゃんが書いた言葉がとてもとても素敵だったのだ。

 

灯篭は四角形なので4つ願い事を書く。

 

仕事の面には

『何をしたいかではなく、誰と何をしたいか』

 

お金の面には『表現の羽』

 

朴訥としているが、しっかりと自分の夢や仕事について語り出す彼。

本人曰く、『話している内に仕事モードに入っちゃった笑』と言っていたが、その目に普段の頼りなさはなく、アーティストとしての信念を語る姿はカッコ良かった。

 

そして、残り二面には、お互いが思う『愛』について書こうと言う事になった。

今回のバチェロレッテの大きなテーマは『愛』である。福田さんは結婚して子供を産みたいと言う願望が強いらしく、でも、それを手に入れれていない自分に悩み、動画の中で何度も『愛って何だろう?』自問し、そして男達にもその質問を投げかける。

 

果たして杉ちゃんは何と書いたのか?

 

彼は一言

 

『花びら』

 

と書いたのである。

 

愛は花びらのように、手を伸ばし握りしめようとしたらフワリと逃げていき、来ないだろうな、と思っていたら風に乗って手の中に潜り込んできたりするもの。

 

と言うのだ。

 

ロマンチック大魔神

 

この人はなんて素敵なことを言うのだろうか

福田さんも驚きと素敵さで声が出なかったと言う。

 

ちなみに福田さんは『生きる』生きる全てが愛だからと情熱家である。

 

そして、デートの終わり際、杉ちゃんは福田さんに絵を見せる。

 

そこにはエピソード3で、福田さんの故郷である沖縄の海の青が足されていた。

なんでも、彼女と見た海と彼女の言葉がインスピレーションをくれたとか…

 

『完成させたいんです。これが思いなんです』

 

と語る杉ちゃんに思わず涙が溢れる福田さん。

 

そして2人の前で打ち上がる花火。

 

最終回か!!!

 

もちろん、その後福田さんは

『一緒にいる一瞬一瞬が幸せでした』と言って杉ちゃんにバラを渡すのであった…

 

 

 

 

いやー、なんだか、ちょっと泣きそうになっちゃったwww

 

 

バチェロレッテを見ていて、ん?と思うシーンが結構ある。

それは福田さんを取り合う男達の姿だ。

上述した様に、男ってのはプライドが高くて、それでいて相手を打ち負かしてやろうって人が多い。(それが面白いんだけどね)

だから福田さんを巡って、言い合いをしたり、抜け駆けして出し抜いたり、相手を見下したりと福田さんを手に入れる為じゃなくて、いつの間にか『みんなに負けない為』に行動している。『みんなを打ち負かす事』が目的になってしまっている。(気がする)

なんかバチェラーシリーズほど男達から

【愛してるぜー!!!】って感じが伝わってこない。【勝ち取ってやるぜー!!】って感じ。

 

そんな中で杉ちゃんだけは売名や相手を蹴落とす事ではなく、福田さんを一番に考えていた。

 

確かに頼りないけど、美術に対してとんでもない情熱を持っていて、体力はないけど筋トレも最後までへばりながらもやり通し、周りがいがみ合っていても一切文句も悪口も言わない。

地味だけど圧倒的な人間力で勝利を勝ち取ったのである。

 

どんなイケメンもどんなスケコマシもどんな甘い言葉も誠実さの前には勝てないのである!!!!

 

 

ちなみに、杉ちゃんの事が気になり過ぎて調べたら、彼は超売れっ子画家らしく、絵は売りに出されたら即完売らしい…

もはやバチェラーやろ…なんでそんなスゴイ人なのにあんな謙虚やねん…