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クリスマスの夜、サンタはコンビニでローキックを食らった

昨日はクリスマスイブだったね。平成最後のクリスマス。何でもかんでも平成最後つけりゃいいもんちゃうけど、なんとなく感慨深くなっちゃうね。

 

俺は彼女と別れたってこともあり、男だらけの飲み会でたらふく喋って、たらふく飲んだ。

 

いい気分で家に帰った。こりゃ今日は熟睡じゃい!と思ったが、これがなかなか寝れなかった。

 

寝れない夜は久しぶりだった。

 

寝れなくても、スマホを触らずひたすら布団にくるまって目を瞑る。

目を瞑って横になっているだけで少しは体力が回復する。

 

さぁ、眠気よ来い!と想う心とは裏腹にどんどん目が冴えていった。

 

眠れない夜、目が冴えてくると余計な事を思い出す。

 

俺の頭はふんわりふんわりと揺れながら、5年ほど前の事を思い出していた。

 

5年前、2013年。大学2年生だった俺はコンビニの夜勤バイトをしようと思った。

 

時給がよかったし、楽だろうと思ったからだ。

 

面接で店長に「君、〇〇大学なんだって!頭いいね!君ならすぐ仕事覚えられるよ!」と言われた。

 

俺が通う3流大学を褒めてくれるなんていい人だなと思った。

 

店長は細身でイケメン30前半くらいだった。

 

よし、ここで頑張るぞ!と夜勤バイトを始めた。

 

初日、5時間謎のマニュアルビデオを見させられる。それで研修は終了、はい、あとは頑張ってね!と売り場に放り出された。

 

慣れない夜勤と慣れないコンビニの仕事に俺はミスを連発、みるみるうちに店長の笑みは消えていった。

 

そして、ついに、とあるミスをした直後、俺は店長にローキックを食らった。

 

くしくもその時はクリスマスの時期で俺は会社が用意したサンタのコスプレをしていた。

 

サンタが蹴られるクリスマスなんてあるのかね?

 

店長にその後無茶苦茶にいじめられ、2歳年下のヤリチン高校生に童貞童貞とバカにされ、俺は逃げるようにコンビニを辞めた。1ヶ月しか働かなかった。

 

店長にグッと肩を強く強く捕まれ

「こんなことも出来ねえなんて、社会じゃやってけねえぞ!」と言われた事を今でも鮮明に覚えている。

 

そんな事を思い出していたら、無性に腹が立ってきた。

 

俺は曲がりなりにもなんとか社会で働いている

あんたが言っていたことは間違っていた!

「こんなことも出来ねえなんて、コンビニじゃやっていけねえぞ!」と訂正しろ!

 

腹が立つと余計に目が冴えてきた。

時計を見ると朝の5時。昔、働いていたコンビニまで車で5分。

 

俺は、5年ぶりに店長に会ってお礼参りをしに行こうと思った。

 

寒くてぶるぶると震える中、ジャンバーを着込み、車でコンビニに向かう。

 

コンビニに入ると、外国人の兄ちゃんが1人いるだけだった。

 

「あの、」俺は声をかける。

 

「あの、昔、ここで働いていたんですけど、〇〇店長ってまだいます?」

 

「イナイチガウカワッタ」

 

兄ちゃんは笑顔でそう答えてくれた。

 

少しがっくりときた。

 

その後、何店か近くの同じ系列店を回ったがどこにもいなかった。

 

意気消沈として、家に帰る。

 

「あ、SNSで探せばいいじゃん!」

 

今の時代、猫も杓子もSNSをやっている。

個人を特定するなんて、簡単だ。

 

俺が働いていた店の店名でリサーチをかける。

 

店長は見つからなかったが、代わりに俺のことをバカにしていたヤリチン高校生を見つけた。

 

彼は結婚していた。しかも結構可愛い女の子と、来年には子供が生まれるみたいだ。

 

なんとなく、彼のTweetを見る。

 

典型的な田舎ヤンキーって感じだ。

ガラの悪い友達に囲まれて、彼は今美容師やりながらラップしたり、バイク乗ったりしているらしい。

うんこの画像をアップしていてゲンナリした。

 

うわー、バッカだなー…生まれてくるガキは絶対ヤンキーになりそう。

こう言う輩がぽんぽこぽんぽこ猿みたいにガキを作るから日本の治安は悪くなるんだよ。

低脳尖閣諸島に隔離しろ。

 

と毒づき、溜飲を下げる。

 

でも、なんだか俺には理解できない生活だし、まったく羨ましいとは思わないけれども、幸せそうだった。なんだか、ちょっとホッコリしてしまった自分もいた。

なんとなく、彼に幸あれ!と願う俺がいた。

まぁ、死んでも交友関係を持ちたくない部類なんだけどね。

 

彼のTweetを見ていくと、どうやら件の店長は俺が辞めた数ヶ月後、会社の合併により店長を辞めたみたいだ。

 

Tweetを見ると店長は結構みんなから慕われていたっぽい。

 

俺はこれまで店長のことを地獄の鬼、低学歴、ド低脳、生きている価値のない糞袋低所得者、犬食ってそう、人格破綻者、この世で最も醜い下郎、蛆虫の湧いた死体、いつか殺すべき相手、セックスのことしか考えていない全身ペニス野郎、うんこ、O157、ペスト野郎、一族郎党皆殺し、一生負け犬、両手両足欠損した肉ダルマ、キンタマに湧いたインキンとことごとくけなしてきたが、どうやら俺にしか厳しくなかったみたいだ。

 

俺が仕事異常に出来なかったからか?

 

今、仕事をするようになって少し店長の気持ちもわかるようになった。たしかに、仕事を振って出来なかったり、同じことを何度も聞かれるとイラっとする。

 

でもね、手を出すのは社会人として絶対ダメ。

 

そういう意味で、俺は5年前に戻れるのなら、彼にこう言いたい

 

「バイトに手を出すとか、お前、社会じゃやっていけねえぞ!!!」

 

店長は今もどこかで生きているだろう。

 

仕方がないので、彼の幸運も祈ってやろう。

 

なんといっても今日はクリスマスだからな。