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トラウマ漫画『ライチ☆光クラブ』を読む

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前日岩盤浴に行った折に、ライチ☆光クラブを読んだ。

 

帝一の國と同じ作者ということで、『外連味のあるギャグ漫画』なんだろうなぁー!と思って読み始めたのだが、

 

冒頭で女性が腸引き摺り出されて殺されるのを見て、ギャグじゃねえじゃん!!!と憤慨しました。

 

お話は『独裁に憧れる中学生とその取り巻きが暴走し、自壊していく』内ゲバものである。

 

そこに、ライチと呼ばれる少年たちが作ったロボットや、少年たちがロボットに拉致させた美少女カノンなどが入り混じりカオスな状況になっていく。

 

冒頭に『東京グランギニョル』と銘打たれており、なんのことかと思えば昭和の前衛劇団の名前であり、本作はその劇団が講演していた演劇を原作にしているとのこと…

 

グランギニョルとは、フランスパリを中心に19世紀末から20世紀末まで存在した見せ物小屋や演劇のことを指し、後に骨董無形で血生臭いといった形容詞として使われるようになった。

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その名前からもわかるように、ライチ光クラブでは、中学生達のリーダー『ゼラ』を中心に、粛清の名の下ひどいリンチや処刑が行われていく。

それがグロイのだが、その描写が『閉鎖空間の中で正しい判断ができなくなっていく少年たち』が妙に生々しくて目を逸らすことができない。

更に、メンバー間での男色趣味が描かれたりと、『少年』しか持たないユニセックスな個性がただのエログロ漫画ではなく、どこか美しい漫画にしている。そのエログロだけど美しい塩梅がこの漫画が長年愛される理由なのであろうか!?